Scrum Boot Camp The Book 読書会 in 札幌 3に参加しました

1月15日に開催された、Scrum Boot Camp The Book 読書会 in 札幌 3 に参加しました。

今回から実践編に入りました。
朗読形式の読書会なのですが、漫画パートは役割ごとに寸劇形式で(!)進めています。

気づき

ふせんの効用

今まで「ふせん」は

  • 自分の意見をまとめておくもの(言語化、忘れないように)
  • 他の人に見えるようにする(可視化)

これらの点で意義があると思っていた。

しかし、この本を読んで

  • 全員の意見を吸い上げる(声の大小に左右されない)

という良い点もあることに気がついた。

どうしても発言者が偏ってしまうミーティングなどの場合、最初に付箋に決まった枚数意見を書いてもらい、それをもとに司会者が「付箋を書いた人の」意見を引き出すという方法は有効なのではないだろうか。

きっかけはボトムアップか、トップダウンか

アジャイル/スクラムを導入する場合、ボトムアップとトップダウン、どちらがうまくいくのだろうかという話が出ました。

この本では、「スクラムでやろう」という会社決定があり、ブチョーから「スクラムでやってみてよ」と伝えられ、プロジェクトが始まっている。
これは、トップダウンでアジャイル/スクラムが導入される例と言える。
ボク君のような「やりたそうにしていた」人がメンバーにいる場合、トップダウンが功を奏する気がする。
会社からGOサインが出ているということで、外側の仕組みが割と楽に適用される。
(諸々解決しなければいけない問題があるとしても)「スクラムで進める」こと自体はスムーズに進むんじゃないだろうか。
ただし、トップダウンの場合、いつもボク君のような「やりたそうにしていた」人・知見のある人がいるとは限らない。そこはちょっと危険なのかもしれない。

逆にボトムアップの場合、「やりたい」人が主導で現場をアジャイルに「変えていく」必要がある。
やりたい気持ちの人達が集まっているので、アジャイルなプラクティスの導入はわりとスムーズだと思う。
ただ、最終的には会社(組織)の協力がなければ、どこかで壁に打ち当たってしまう。やりたいことができないフラストレーション、壁を取り除くコストは結構大きい。ボトムアップではじめたものの、苦労している人たくさんいる。
大なり小なり会社の文化に影響を与える変革になる場合が多いので、個人の力では限界があるのだと思う。

「チャレンジングな新規事業だったので選択の幅が大きく、スクラムも採用されやすかった」という意見にはとても納得した。

疑問

POとスクラムマスターの兼任

POとスクラムマスターの兼任について、「本で書いてあるほど問題にはならないんじゃないか」派と「本の通り避けた方が良いと思う」派がいました。
最終的に「バランスをうまくとれる人ならできるけど、そうなるには結構なスキルが必要」という意見でまとまりました。

“頑張りたい” “良いものを作りたい” “チームは疲弊しないように”という、場合によっては相反するものを扱うのはとても難しそう。慣れてくると最終的に”このへん”という落としどころが見えてくるから、うまくバランスがとれるようになってくるのかもしれない。
一人が判断した落としどころのx%と、100%の要求が出てきて話し合って双方が妥協(納得)した100-n%は同じになるんだろうか?って思ったのだけど、これは肌感覚で体験してみないとわからないのかもしれない。

そう考えると、「そこまで言うほど問題にはならないんじゃないか」派の方々は実際にPC=スクラムマスターという環境で開発を行っている人達だったというのも納得です。
実際に開発を続けていく中で、チームが熟練されていったから、バランスがうまくとれているのではないだろうか。

ゴールとミッション

ゴールとミッションの定義について、具体例で出してみると(つまりは、それぞれの捉え方が)けっこうバラバラでした。
結局ゴールとはなんだ?ミッションとは何なんだ? という点について、たくさん議論したのだけどやっぱりよくわからないままになってしまった。

  • ゴール:目標
  • ミッション:任務

というのが自分的にはしっくりきている。
ミッションを背中に抱えながらゴールに向かって走っていくイメージ。

ボク君のプロジェクトの場合、

  • ゴール:営業支援システムを作る
  • ミッション:1) 外出先から使えるもの 2)期間は半年以内

となるのだろうか。(インセプションデッキの内容から)
それともゴールには「営業部の成績アップ」とか入ってくるのだろうか。

みんなで話し合った後よく考えてみたら、何となくミッションは「XX(し/でき)なければならない」もの、ゴールは「XXしたい」もの、なのかなあという感じはしている。

ただ、サイトとかを読んでも逆の例がでてきたりして、なにがなんだかなあ状態、もやもや。

今回のディスカッションは以下にまとまっております。
https://github.com/ScrumBootCampTheBook-Sapporo/reading/wiki/2014-01-15

次回は2/12(水)予定。楽しみにしております!

SCRUM BOOT CAMP THE BOOK
SCRUM BOOT CAMP THE BOOK

posted with amazlet at 14.01.17
西村 直人 永瀬 美穂 吉羽 龍太郎
翔泳社
売り上げランキング: 30,701

2 comments:

  1. ゴールとミッションの解釈は僕もだいたいそんな感じです。ミッションはプロジェクト中に必ず達成しないとプロジェクトの意味を失ないかねないこと。制約と言ってもいいかもしれません。
    ゴールはプロジェクト終了時に目指すこと。より現実的なものがゴールとして適切だと思っています。この本だと「既存の問題(外でまともに使えない)を解決した業務がまわる営業支援の仕組み」ですかね。営業部の成績アップはプロジェクトの背景にあることなので、ここではゴールとはしていません。

    僕もこの辺は執筆していて悩んだ部分なので、またみんなで議論したいですねー。

    1. コメント、ありがとうございます!
      次回読書会(明日)にフィードバックしておきますー 😀

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください