7月26日(土)に行われた一般社団法人LOCAL 第6回社員総会に先立ち、基調講演者として法林浩之氏をお招きし、記念講演会が開催されました。
法林さんはjus、LL祭、Tech Lionなどをはじめとする、ITコミュニティの活動に15年近く携わっている方です。
今回は、ITコミュニティ運営論として、自身の活動から気がついたこと・気をつけていることをお話ししてくださいました。
以下、講演時の自分のメモベースの箇条書きと私の感じた事です。
(太字は自分が講演中におおお!と思った部分)
- 他団体との積極的な交流
- コミュニティは作りやすくなったが全体的に活動が内部にこもる傾向がある
- アウェイよりホームの方が楽?
- ツールごとにコミュニティがあるから?
- 人はアウェイで成長する
- ホームにしかいないと視野が狭まる
- 違う世界観、価値観に触れる重要性
- 名前と実体が合っていない事を気にする必要はない
- より少ない脳力でプログラミングできる言語 = LL言語 by @matz
- 名前を気にするより実績を気にしよう
- 定義を追求しない(団体名や参加資格など)
- エンジニアは定義をしたがる
- コミュニティ活動では整然としたルールでは説明できない事象が多い
- 相手は人間、理屈通りには動かない
- 団体名やイベント名に技術用語を使わない、重要
- コミュニティとは持ち寄り
- 提供者に対価を払うことを目的としない
- 各自進んで仕事を引き受ける
- 言い出しっぺの法則
- コミュニティには構築と運用がある
- 構築は瞬発力、運用は持久力
- 適性に応じてやれることをやれば良い
- 継続はマンネリとの戦い
- いかに飽きずに続けられるか
- 変化をもたせる
- 毎年名前をかえる、会場をかえる、など
- イベントを作品と考え、良い試合を目指す
- コミュニティの継続
- 新陳代謝、新しい人、トップの交代
- 当事者意識とか帰属意識
- コミュニティを盛り上げるのはメンバー個々の力
- コミュニティの盛り上がりはその心意気、当事者意識をもつメンバーがどのくらいいるかによる
- エンジニアでなくても技術コミュニティに貢献できる、技術力とは無関係
- エンジニアが苦手な事もたくさんある
- 自分にできる貢献を考える
ホームとアウェイ
私の中で最近もやもやと考えていたことでもあったので、一つの方針を聞くことができてとても良かったです。
ホームは心地よいし、長く関わっていれば、気心の知れた話をしやすい人が沢山できるのですよね。
そのような友人に恵まれる事はとても幸せな事で、大事にしていきたいのだけど、じゃあ、友人ができたから目的が達成されたのか、っていうとそうじゃないよなあと。
「あっち側」と「こっち側」(TeamGeekより)がはっきりできてしまうのは、思っている形なんだろうか、と。
コミュニティとして育てていきたい、コミュニティの中でいろいろな事を学びたいと思った時、アウェイを排除する(もしくは、アウェイと言う意識を持つ)事をなるべくしないようにしたいなあと。
それこそアウェイだと思って遠ざけていた場所や物事に出会う事で大きな発見や出会いがあるかもしれない。
興味がある事がどうかをフラットな目で判断していろいろな勉強会に参加したり、運営に協力したりしていきたい。
構築と運営
すごく勢い良く発足したコミュニティが継続できずに消えてしまったり、なんとなく続いているけど活動しているのかわからないコミュニティがあったり(存在意義は?)、という事を目にしたり経験したりしていたので、構築が得意な人と運用が得意な人がいるのか!という視点は目から鱗でした。
自分はどちらかというと運営が得意なんだと思う。
コミュニティの継続
限りあるリソースを使って有志で継続させているのがコミュニティなので、仕事の都合や家庭の都合で継続できない人が出てくる事は仕方ない。無理して継続しなければ行けないとしたらそれはとても不健康な形だと思う。
そういう意味で「当事者意識をもつメンバーがどのくらいいるか」「新陳代謝」は重要な課題となる。
北海道もそんなフェーズに入ってきているんじゃないかな。
最後に
会場で、なぜIT業界には昔からコミュニティが存在するのか?について質問させていただきました。
そして、法林さんの考える答え(の一つ)を聞かせていただきました。
考えれば考えるほど、不思議なんですよね。
なぜ、コミュニティがあって、自分はそこにコミットしたいと思うのか。
自分でも常にこの答えを考えていきたいと思います。