TeamGeek 読書会@札幌 -9を開催しました

8月6日(水)にTeamGeek 読書会@札幌 -9を開催しました。今回のテーマは「組織を操作する」。
組織との向き合い方、付き合い方の話。

組織とはそういうものだ

冒頭で、「組織の中で振る舞うべき事ばかりに集中していると、不満や失望を感じるだけ」と言い切っている。組織とはそういうものだ、と。
しかし、映画 マトリックスからの引用があるように「曲げてもいいルールもあるし、ぶち壊していいルールもある」のだ。
そこをどう見極めて、自分が居心地の良い場所を作るのか。様々なアプローチが記載されています。

争いごとはうまく避ける

「許可を求めるより寛容を求めよ」はよく聞くアプローチ方法だが、これが常に上手く行くとは限らない。
許されている範囲を把握する事と、”争いごとを上手く避ける“ことを普段からする必要がある。
許可を求めるより寛容….にある前提条件を改めて知る事ができました。
ディスカッションの中でも、

  • 勝てる戦いにする事が重要
  • 何でも歯向かえばいいってもんじゃない
  • 正論を無理して通さなくていい場面もある
  • これと言った理由もなく嫌われてしまうのは損

という話が出てきました。
本にも書かれているのですが、常に自分の意見を押し通したり、全ての事に反対意見を出していたりすると、(たとえそれが正論であっても)社内政治のための資本(社内の信頼、発言力、訴求力)を消費し、これと言った理由もなく疎ましがられてしまい、本当にやりたい事を実現しようとした時に味方がいなくなってしまう。それでは意味がないのです。
正しいことを実現することはもちろん大事なのですが、細かい部分に反対しすぎて大きな意見を通せなくなってしまってはもったいないですよね。まずは組織と上手くやる・むやみに敵対関係を作らない….許されやすくなる土壌を自分で作ること。

事後承諾委員会

許されやすくなる方法の一つとして「自分が作った道への賛同者・仲間を作る」のも、とても有効です。
実際、参加者でも社内でそのように仲間と活動をしているは多かったです。
開発メンバーで使用するツールや方法論等は、仲間とこっそり導入し、チーム内のデファクトスタンダードにしたあと事後承諾を求めると上手く行くことが多いようです(既になんらかの成果が見えていることが多いから余計に承諾しやすいのだろうと思う)。

このとき「クレジットを考えてはうまくいかない」というのは本書を読むまで考えたこともなかったのですが、確かにそうですね。
“これは私が導入しようとしたんだ!(から私の功績だ)” という態度を取ってしまうと、アイディアを広めてチームを良くしていくことではなく、”私”の評価を上げることが目的になっているように見えてしまう。そうすると、アイディアの導入を出世の道具にしているように感じられ、賛同する気持ちも利用されている感じがして賛同者もいなくなってしまう。本末転倒。

上司の管理方法を学ぶ

自分が上手くやっていることを言葉で売り込むことが苦手な場合、どうすればいいか、という話題がでました。
直接言葉でアピールするのが得意でなくても、普段の仕事の態度で示すことができるのではないか?ということで、できそうな行動をみんなで考えてみました。

  • 言われる前にやる
  • 聞かれる前に報告する
  • 進捗を確認される前に終わらせる
  • 言われてないことでも必要そうなことは「やりますか?」「やっておきました」
  • 向こうが忘れていそうなことも覚えておく(むしろこっちが確認する)

日常的にこのような行動を意識できるようになれば、「あいつは大丈夫だ」という上司からの期待は積み上げられるのではないでしょうか。

運は鍛えられる!

運を鍛えるためには、チャンスが転がっていないか?と周りを見ることのできる余裕が必要。
一つのことに集中しすぎると、目の前の大金も見えなくなってしまう。
この時の集中は「集中してコードを書く」ときの集中とはちょっと違うかもしれない。周りの状況を確認できているか、確認する余裕があるか、そこが大事なんだと思う。

親切経済

信頼貯金ともいう、持ちつ持たれつという関係性。
ディスカッション中も、これが何よりも大切だ、という話になりました。
ただし、これらの貯金通帳を増やすためには、自分が何か行動を起こすことが重要なのですよね。
「何かあれば手伝う・助けになるよ」だけではだめなのだ。自分の通帳を増やしたかったら、まずは行動を起こさなければ。
大きな行動でなくても良いので、フットワークを軽くすることが結果的に残高に影響してくるんだと思う。

ピーナッツバターフラフープが好きな頭のおかしい人

このフローチャート(ジョークです)が元ネタ。
Which open source license?
この例え、いまいちニュアンスが掴めませんでした。
笑いどころがわからないとはこのこと。(コメント欄も読んだんだけどしっくりこない)むむむう。

本章は実践的内容(身近な内容)が盛りだくさんでした。
この他にも、「攻撃的な仕事と防御的な仕事」の話、「誰に頼ればいいかを知っておく」、「プランB(全てやってだめなら逃げる)」の話など、ディスカッションするテーマがたくさん。
改めて、自分の仕事の中に生かしていきたいと思うことも多かったです。
(正直、もっともっと前に知っておきたかったなあと思う事も結構ありました。)

次回は9月3日(水)開催です。
TeamGeek 読書会@札幌 -10
「6章 ユーザーも人間」から。涼しくなってきて、雪が降る前にはフィナーレかなあ。

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