2015年8月1日に開催された、アジャイル札幌勉強会「札幌のアジャイルな開発の現場」に参加しました。
今回の勉強会は、現在、札幌でアジャイルな開発現場で働いている方たちの事例紹介やディスカッションを通して学んだことや悩みを共有しあい、自分たちの開発の現場について考えるきっかけしていこうというものです。
[失敗から学ぶ、強いチームの作り方] 川筋 真梨恵さん
「リーダー」という立場になり、日々苦労していた時にTeamGeekを読んでリーダー像のイメージが変わった、という話から、今まで発生した問題点とその解決方法についていくつか事例を紹介していただきました。
どれも「ああ、自分のチームが同じような状況になったことがあるなあ」という話で、改めてどうするのがベストなんだろうと考えるきっかけになりました。
チームがあるのであれば、そのチームを信頼し、委ねる部分を多くすることでチーム全体で前に進むという形が実現できるのではないだろうか。全てをリーダーが引っ張っていく必要はなくて、背中を押すぐらいで(遅れている人を助けながら)よいのではないだろうか。
困った時にすぐに話し合って状況を共有しあえるチームがあると言うことは素晴らしいことなんだなあ。
昔同じ仕事をしていた後輩が、このような勉強会でリーダーとして事例紹介していることも感慨深かったです。
[レガシーな環境でTDDを導入してみて変わったこと] 上戸鎖 保幸さん
「許可を求めるな謝罪せよ」の精神で、会社のソースコードにTDDを導入した事例の紹介。
導入して実感したこととして次のような点をあげていました。
- テストコードを意識することでインターエースが明確になり、コードが綺麗になる
- テストコードは「設計思想」という資産として残る
- 変更が発生した時の変更しやすさ(手戻り・デグレの心配)で威力を痛感
仕様変更が発生した時などの安心感はテストによって得られる重要なことだと思います。
そのほかに、バグが発生した時にテストコードでバグを再現する、というのもよくやります。
テストファーストにこだわることはなく、将来のためにテストを残しておく(テストを書きやすいソースにしていく)ことが大事だなと思うこの頃です。
「レガシーコード改善ガイド」をとてもおすすめしており、イベント中にポチっと購入しました。
(まだ、章タイトルしか読んでない….)
そのほか、「小話」という形で話してくれた、鈴木さんの「Working Agreement(チーム全員でコミットするやり方)」の話、前鼻さんの「ふりかえりによる改善」「改善にはやることと織り込むことがある」という話、どちらも活発な現場だからこそ出てくる事例紹介だなと思いました。
皆さんの話を聞いた後、残りの時間はディスカッション形式で、スピーカーへの質問やそれぞれの現場の悩みを話し合いました。
懇親会の調整の関係で、電話などをしているうちに輪に入りそびれてしまったのですが、それぞれの現場でそれぞれが抱える悩みは、場所が違っても似ていることも多いのが印象的でした。
場所や立場の枠を超えて、このような悩みを共有できる場所があることが素晴らしいことだと思います。
その後の懇親会でも色々な話を聞くことができ、とても有意義な1日となりました!
ブログの公開までになぜ時間がかかったかというと。
開催時のメモが残っているのですが、何行かごとに「チームがない」「判断の正解がわからない」「たのしくない」「好きにしていいよという無責任」「やりにくい」「責任範囲がグレー」など、自分の現場を振り返った時のマイナスな感想が書いてあり、どのように勉強会の感想を書けば良いのか、自分の中でしばらく消化できなかったためです。時間をおいて、自分の状況も含めて少し整理できてきたので、だいぶ時間が経ちましたが、勉強会の記録として残しておきます。
これからも、このように集まれる機会があればよいな、その時には私も何か話したり思ったりすることができる環境でありたいな、と強く思います。