5月21日(水)に開催された、Scrum Boot Camp The Book 読書会 in 札幌 5/21に参加しました。
今回は参加者は3人と少なめでしたが、噛み砕きやすい章だったこともあり、議論が活発でした。
今回は読んでいて「本にはそう書いてあるけど、実際の所どうやるのだろう?」と思ったところがちょこちょこあったので、それを中心に思ったことをまとめてみます。
ストーリーの分割って難しくない?
イテレーション内で予定していたことが終わって、時間が余っているとき、プロダクトバックログから次のストーリーを選んで開始する。
ストーリーは優先順位順に並んでいるから、次にどれをやればいいかがすぐに分かるのは良い。(ただし、Readyになっていないと開始はできない)
ただ、「手頃なサイズのストーリーがない場合、項目を分割して着手するものを調節する。」って簡単に出来るものだろうか。
ストーリーとしてプロダクトバックログに定義したものを分けるのって場合によっては凄く難しそう。
(”動くもの”を提供できる単位で分割しないといけないから)
実際の所どうしているのか聞いてみたところ、今回参加していた人のチームでは「スプリントバックログで分割して進める事が多い」とのことでした。
たしかに、タスクであればうまく分けられそう。
そうした場合(ストーリーは完成していないので)ベロシティはどうなるのか?
前述のチームでは、スプリントバックログとプロダクトバックログの両方でベロシティをはかっているそうです。
「ベロシティはプロダクトバックログで取ることになっているけれどこの方が現実に合っている」というチームの工夫の一つを知ることができました。
どんどん書き込んでいきたいけど…
「プロダクトバックログには気がついたことをどんどん書き込んでいこう」とあるけれど、書くことにためらいを持ってしまう時があるのではないかと思った。
例えば、”プロダクトバックログに書かれていること全て=やるべきタスク” と捉えてしまっている場合。
「お客様に価値を届けるためにできること = プロダクトバックログ」 であり、全てが完了しなくても良いのだけど、最初のうちは「書かれているものは自分達のタスクだから全てやらなくちゃ!」という意識になってしまいがちだと思う。
スクラムマスターは気をつけて、この辺りの意識を揃えることがかなり重要になるね、という話をしました。
ルールと責務
スクラムは最小限のルールが定義されており、残りはチームに与えられた責務を元に、自分達でやることを決めて実行していく。
この「ルールが最小限」っていうところが誤解されやすいんじゃないかと思いました。
“スクラムガイド = ルールブック” だから、それとロールだけ守ればプロジェクトがうまくいく、みたいな誤解。
定義されているルールが最小限なだけであって、その他のやるべきこと(決めるべきルール)はチームで考えて決定していかなければならない。
「自分達で決めたことだから自分達でちゃんと守る」っていう意識が何よりも重要だと思う。
だから、与えられるだけのプロジェクトよりもずっと考え責任をもって行動しなければいけない…んだと思う。
結果的に “無駄だと思うこと” が減ることはあるのかもしれないけど、だからといって決して楽ではないというか。
シンプルになった分、ゴールに向かって自分を自分で動かさなければいけない、それが自律、なんだよなあ。
その他、話し合いのログはこちらになります。
https://github.com/ScrumBootCampTheBook-Sapporo/reading/wiki/2014-05-21
次回は6/11(水)。
またよろしくおねがいします。