8月27日に開催されたScrum Boot Camp The Book 読書会 in 札幌 8/27に参加しました。
今回はScene21から。物語もいよいよ佳境です。
何かを諦める
重要ではないと思っていたため、今回は実装しないことに決めていた機能が、業務遂行に必須の機能とわかったとき、本書のように「任せてよ。」とすぐに代替案を出してお客様を安心させてあげられるチームは頼もしいなあ。
大小あるけれど、必要な機能が増えた時、何かを諦めなければプロジェクトを完了させることができない。
この時何を諦めるか。
「品質」「予算」「期間」「スコープ」のうち、一番調整しやすいものは「スコープ」であるという。
確かに他は「調整しようと思ってもできない」事が多い。でもスコープも”調整しやすい”わけではなく、”調整しようと思って頑張れば動かす事ができないこともない” くらいだと思う。
「全部欲しい」という気持ちをどうやって説得・納得してもらうか。信頼関係を築かなければいけないのはもちろんのこと、お客様が納得できるようなトレードオフの方法を沢山身につけているかどうかも重要だと思う。
一つ疑問に思ったのが、本書のスコープの調整例として「便利な補助機能や見栄えの良いエフェクトがある入力画面だったけれど、単に入力欄を並べただけの簡素な画面で代替する」というのが出ていた。確かに、やりたい事は実現できるのでスコープの調整と考える事もできるのだけど、お客さんから見た時に「なんかしょぼくなった=品質が落ちた」と感じないのだろうか。
非機能要件を品質と考えたときのスコープ調整は難しいなあ。
スキルマッピング
Scene22を読んだ最初の感想。
「バッチ君はバッチが得意な事、最終スプリントまでみんな知らなかったのは何故?!」
スキルマッピングは自己紹介もかねて早めに行いたいですね。
本書に載っている3つの質問はとても良いので自分のチームでもやってみたい。
- これまでどんなプロジェクトにいたか
- 自分が仕事をするうえで大切にしていること
- 自分に期待されていることは何だと思うか
でも、自分で答えてみようと思ったらなかなか難しいのであった。特に3つ目。
スキルが偏っていたり、今のプロジェクトに必要なスキルを持っている人がいない場合どうすればいいか。
チームで学習の機会を設けたり、努力できることはあるけれど、やっぱり最初のメンバー決定が何よりも重要、なのだと思う。
スペシャルな能力のある人だけを集める、という話ではなくて、薄く広くスキルマップが埋まるようなバランスの良いチームの方が私の理想です。
実際の作業に関係ない人の意見は参考意見
“君は卵を提供すればいいだけだけど、こっちは身を削るんだよ” という、鶏と豚でハムエッグのお店を出す例が、どうにもしっくりこないよなあ、って話になりました。
身近な例で、口を挟んじゃいけない関係の例ないかな?と話したところ
- 大人数の宴会の幹事を頼まれた場合の幹事団と当日参加者
- 事件は会議室で起こっているんじゃない、現場で起きてるんだ
などが上がりました。
作業に関係ない人が口を挟んでくる場合にきちんと断ることができるようにするためには、自分たちのチームが強くならないといけません。断るということは、自分たちで責任を持つ、ということでもあります。
(言われたことだけやっていれば、失敗しても言われた人のせいにできる)
どうしても「もっとやれるでしょ」(…もっとやれるよ、今日だけなら) 「もっとできるならやってよ」「今日できたなら明日もできるでしょ」という戦いを管理職としてしまいがちですが、なるだけ自分の責任の中できちんと成果をあげ、自分のリズムで仕事をしたい。
そのためにはコミットメントをしっかり守っていく姿勢(あいつはちゃんとできるという信頼)が大事なのだな。
「コミットメントを守ることは大事だけれど、コミットメントを守ることが目的になってはいけない」というのは肝に銘じておきたい。
本日のログはこちらです。
https://github.com/ScrumBootCampTheBook-Sapporo/reading/wiki/2014-08-27
次回は9月24日!最終回です!
Scrum Boot Camp The Book 読書会 in 札幌 9/24 最終回!