Agile Japan 2014 札幌サテライトに参加しました

6月27日(金)に開催された、Agile Japan 2014 札幌サテライトに参加しました。
主催のアジャイル札幌のメンバーとして事前準備や受付といったスタッフのお仕事もしつつ、当日は満喫することが出来ました。

基調講演:ソフトウェア開発者に問う ~日本人のモノづくりの本質とは~

日産GT-R”開発の総責任者であった、水野 和敏 氏のお話をサテライト中継。
日産GT-R”とは「スーパーカーに見えないスーパーカー」「見た目はセダン、性能は最高」「冬でも乗れるスーパーカー」など、独自の切り口で開発を進め、成功を収めたモデルであるとのこと。
心に残った単語が多かった反面、もやもやが残る部分も多く、考えされられる講演でした。

【心に残ったこと】

  • 設計と技能と販売とサービスが一体化することの重要性
  • 文化と価値観を理解する
  • チームの中で役割認識をし、足りないところを埋める働きをする
  • Made For USA ではなく Made In JAPAN
  • 全てのチームに裁量権とはっきりした目標を与える
  • 技術の進化は値段を下げる
  • 賃金を下げるために技術を下げる害悪
  • 現場で作れるもの以外の図面を書いてはいけない
  • 挑戦する現場、信頼する設計
  • ユーザーが何を求めているか、ユーザーが喜ぶように
  • 未来は画像、言葉ではない
  • 言葉は既に起きたことを共通認識するツール

【消化しきれていないこと】
これは、少しだけ掘り下げて考えてみる。

Try & Errorは許されない、Errorは「無駄」
自動車製造において、製品のTry & Errorは許されないということは理解できた。
人の命に係る製品だから。
では、私達の現場で「Try & Errorが許されない Error」ってなんだろう。
バグ?アーキテクチャ?
少しづつやってみて、少しづつ変えてみるのは「Try」ではないのだろうか。
この辺り、噛み砕けないままにモヤモヤっとしえちる。

人のために働く事こそ重要
この「人」が誰かによって、だいぶ印象の変わる言葉なのですが。
「ユーザー」「利用者」のために良い物を提供したいという気持ちで働くことはその通りだと思う。
今回の講演では「(仕事のために)趣味を封印した」「自分というものは持つべきではない」というニュアンスが含まれていたのが気になった。
私は、誰かに良い物を提供したいという気持ちで働くことは大切だが、自分を殺してまで仕事をするべきではないと思っている。
自分の人生の質を置いてけぼりにして仕事をすることを美とすることは、ものすごく危険が伴うことだと思う。
そんな気持ちじゃ良いものは作れないよ、という面もあるのかもしれないが、自分が壊れてしまっては元も子もないのだ。
だから、このキーワードは使い道を誤らないように、理解を誤らないようにしたいと思った。

振り返ってみると、モノづくりに対する熱い思いがとても伝わってくる講演だった。
車に疎いのもあり、もう少し事前知識をインプットできていたらもっと理解を深められたのかもしれないなぁ。
(少なくても、「日産GT-R”?…ああ、あの画期的な車ね!」となっていたら捉え方が違ったのかも)

ワークショップ:この一年間のソフトウェア開発をふりかえって ~とりとめのない話~

午後からはアジャイル札幌Presentsのワークショップ。
自分達のこの一年間のソフトウェア開発をふりかえって、最も印象に残っていることを持ち回りでとりとめなく話していくという企画。
当日、どのような感じになるのか(うまく進められるか)、不安に思っていた部分もあったのだけどそんなことを気にする必要なかった。
グループのメンバーそれぞれが「印象に残っていること」を話す、それだけで興味深い・濃密な時間が出来上がった。

私は

  • 転職したこと
  • お客さんとの関係が変わったこと(孫請けから直請けへ)
  • 予算についての認識が変わったこと

などを話し、そこから、我々の仕事とお金の関係について話が膨らんだ。

  • 担当案件がいくらだったのか、意外と知らないことが多い
  • 自分にかかっているコストは意識していたい
  • 自分がいくらの価値があるのかは知りたい
  • 時給単位で金額がはっきりし過ぎると自分が売り買いの道具でしかないように感じ、テンション下がる
  • 大規模開発だとお客さんの予算も無限ではない事を忘れがちになる

などなど…

他の人の話もとても興味深かった。
特に「ドキュメントの寿命を考えて作成する」という考え方は自分も取り入れたい。凄く良い。

アジャイル宣言2014

2014 アジャイル宣言

ちなみに昨年以前のはこちら。ふむふむ。
記録が残っていると、振り返りの良い機会になりますね。
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色んな現場の人の話を聞くことができてとても良い時間だった。
参加できてよかったなあ。

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