2月8日(土)に開催された札幌市中央区Ruby会議01に参加しました。
今回のKaigiは次のようなコンセプトで開催されした(ホームページより)。
- Ruby との関わりの中での生の工夫の話
- みなさんの「現場」に持ち帰ることができる
- みなさまの日常からの延長線
非常に身近なところの問題にスコープしてくれる話が多かったです。
札幌で開催された地域RubyKaigiを心から楽しみました。
Rails あるある – 佐藤竜之介
Railsでアプリを開発したら一度は迷ったりハマったりしてしまう部分にフォーカスをあてて、解決策を話してくれました。
自分が経験した中で思い当たったことはこのあたりです。
- ある特定の条件でdefaultをはずしたいのであればそれはdefault_scopeじゃない
scopeを外したいならそれはdefaultにしてはいけない(それぞれに適切な名前のscopeをつける) - 一時保存などで入力チェックをしたくないとき、validation=falseはよろしくない
状況に応じたvalidationを行う(一律でかけない)context: で振り分ける
「まとめ」で話してくれた
使えそうなRailsの機能でもその機能の意味とドメインを考えて組み立てる
というのは本当に大事だと思う。
使おうとしている機能と、適用しようとしている業務ドメイン双方の理解を怠らないようにしたい。
スライド: Rails あるある by Ryunosuke SATO
ひでお(仮) – ヽ(´・肉・`)ノ
タイトルに惹かれ、楽しみにしていました!
期待通り「かなり高度なことを話しているのだけれど、まったりしたゆるやかな時間」を堪能することができました。
- ひ ひとりでやる
- で “Dev”elopment
- お “Op”eration
DevOpsを一人ではじめてみよう!ということで自分のプロダクト用のCIサーバーを建てる手順。
仮想マシンにJenkinsたてる → Vagrantでサーバー起動を自動化 → Packerでboxファイルも自分で作ろう → Chefでインフラの構成管理を自動化 という流れで「もっともっと」便利にしていく方法を教えてもらいました。
Vagrantくらいまでしか触れたことがないので、宿題ちゃんとやろうと思います。
スライド: # ひでお(仮) – niku – Rabbit Slide Show
なるはや Ruby on Rails – 浦嶌啓太
Ruby on Railsのパフォーマンスチューニングの話。
- マルチプロセス
処理の内容をとわず並列処理、シンプルで使いやすい/リソース(特にメモリ)をたくさん使う - マルチスレッド
リソースをあまり消費しない/ (CRubyの場合)CPUバウンドな処理は並列化できない - Rector パターン
ひとつのプロセス、ひとつのスレッドで処理を行うので、リソースの消費が少ない。/CPUバウンドな処理はマルチスレッドと同様に並列化できない。
これをふまえて最近のRailsで利用可能なWebサーバーの使い分け
- Passenger, Unicorn: 汎用(マルチプロセス)
- Puma: IOバウンドな処理が多い時(マルチスレッド)
- Thin: フロントのWebサーバがいないとき(Reactorパターン)
業務でRailsのパフォーマンスチューニングに打ち当たったことがなかったので知らないことばかりでした。
Webサーバーを用途によって使い分けるということを考えたこともなかったので勉強になった。
趣味プロダクト開発で楽しいコードライフワークを送る – 小玉直樹
こだまさんはすごい人だー。
さらっと言っているけれどさらっとできることじゃない。
でもすごくナチュラルにさらっと話しちゃっている。
車輪の再発明かもしれないけど、途中で得た生の経験は自分のもの
かっこいい。
今日を生きた小さな証をコードに残す
今回の会議で一番心に残った言葉。
「理由はよくわかないけどプログラミング楽しい」という強い気持ちが伝わってきた。
自分のモチベーションが下がりそうになったらこのスライドを読み返したい。
スライド: 趣味プロダクトで楽しいコードライフワークを送る by volpe_hd28v
高架下のRuby – 横山昌史
将棋好きの@myokoymさん。
Railsを使っていない = 高架下として、「Railsを使う機会がなくてもRubyを活用できる」ということをお話ししてくれました。
実は普段、何で一番Rubyを使っているかなあ、と考えるとirb(での数値計算)やちょっとしたスクリプト(APIからjson取ってくる)だったりするので共感できる部分が多かったです。
とは言っても、まだまだ使いこなせていないなあ。
もっともっとスクリプトをRubyで書いていきたい。
後半はもう一つの高架下、Rubyで作るデスクトップアプリケーションについて。
MacにRuby/GTKを入れようとしてはコンパイルで何度も挫折したんだよなあ…ということを思い出しました。
スライドのにゃんこと魚がかわいい!
スライド: 高架下のRuby – myokoym – Rabbit Slide Show
Ruby in Project-Based Learning – 梅本祥平
梅ちゃんが今取り組んでいることについて。
Pythonを使ったアジャイルな開発に取り組む
→ 開発することが楽しかった
→ 取り組みを発表してみた
→ アジャイルのことをいろいろと突っ込まれた(大人怖い)
→ 楽しく良い方法だと思っていたのに悔しかった
→ アジャイルサムライを読んだ
→ アジャイルジャパン2012のイベントに参加しようと思った
→ 飛行機取れなかった
→ 札幌サテライトがあるじゃないか
→ しまださんが話しかけてくれる
→ Rubyを使ったアジャイルな開発
→ もっと楽しくなった
→ 気がついたら札幌RubyKaigi2012に参加していた
「楽しかった」ことを突き進めて、自分で道を切り開いている。すごいなあ。
自分でアクションを起こして、きっかけを自分で作って、どんどんいろんなことを得ている。
待ってるだけじゃないところ、見習いたい。
卒検の内容もすごく面白そうだった。
スライド:Ruby in Project-Based Learning by Shouhei Umemoto
それNArrayでできるよ – 前田智樹
聞いたことあるようなないような、使ったことはないNArray。
表計算をするのにとても便利なライブラリでした。
n次元配列の n>2 でもう頭が混乱する私なのですが、前田さんが話すとすごく簡単なことのように思えた。
頭で考えていたら完全にこんがらがっていたけど NArrayの式にするとわかりやすいな #chuork01
— オム子( °⊿°) (@irasally) February 8, 2014
そのときは、こう思ったんだけどなあ…(家に帰ると混乱する)
紹介されないと、使えそうな場面に遭遇したときに思い出せなかったと思う。
Excel的なプログラミングが必要になったとき、tmaedaさんの顔を思い出すようにしよう。
スライドの表紙に輝く表計算ソフトが眩しい。
スライド:それ NArray でできるよ by tmaeda
LT
“どんなに盛り上がっていても拍手で退場させる” LT。
個人的に、 北海道開発オフがきっかけで意気投合した人達がいたのが嬉しかった。
続けていれば思わぬところで化学反応があるんだなあ。
どれも盛り上がっていて、時間内できっちりおさめていて、レベル高いLTだった。
すごく充実した時間だった。
スタッフの皆さんの人柄がすごく出ているKaigiだったと思いました。
ありがとうございました。
「さらっとすごいことやっているのにゆるい空気」居心地よかったです。