12月11日(水)に開催された、Scrum Boot Camp The Book 読書会 in 札幌 #2 に参加しました。
今回は参加者が3人と小規模読書会となりましたが、その分濃い話もできてよかったです。
それぞれの現場のお話を聞けるのは貴重な機会だなあと思う。
気付き
最初から楽じゃない状態がずっと続く感じ
アジャイルでプロジェクトを進める場合、なんとなく「ずっと忙しい」イメージがある。
例えば1月から始まって半年間のプロジェクトがある場合。(あくまでも極端なイメージ)
※WFが割と現実味を帯びているのに対し、Scrumはきちんとやったことがないので完全に妄想です。
[従来WF] | [Scrum] | |
---|---|---|
1月 | まだ要件定義固まってないからやることないね、定時で帰ろう | やることを洗い出そう、夜も眠れない問題はあるか?イテレーションゼロやってみよう |
2月 | できるところの設計は終わったけど保留多い、やることないから定時で帰ろう | 1回目のイテレーション、うまく行ったところと行かないところがあった、最初のスプリントレビューだ |
3月 | なんか最初と話かわってきたね、設計書直そう、今日は21時までがんばるか | ふりかえりの結果、新しいアクションを取り入れてみよう |
4月 | そろそろ実装入ってないとまずくない?設計書レビューまだNGで戻ってきたよ、何時にかえれるの? | ベロシティが安定してきたからスコープを調整しやすくなってきた |
5月 | 全然実装時間足りないよ…!!! | だいたいどこまで行けるか見えてきたね |
6月 | 終電の日々…土日出勤….6月で終わらん… | 無事リリースできる形になったね、最終リリース物の準備だ! |
こう書くと、Scrumの方が忙しくなさそうに見えるのだけど、そうじゃなくて、イテレーション毎のイベントの準備(レビュー、ふりかえり)や、日々の小さい問題の解決、ふりかえりからの新しいアクションの導入、など常にフル稼働しているんじゃないかなと思うのです。
小さい波が毎イテレーションにある感じ。それに対してWFは終わりに向かって波があがっていく感じ。
「やることがないから帰る」期間がないことと、「ベロシティに乗らないやるべきことの時間(準備の時間や問題解決)が多そう」なことが「ずっと忙しい」と思っている原因っぽいことに気がついた。
それは悪い忙しいじゃなくて、自分でコントロールできる、できそうな忙しさなので健全だと思う。
進めていくうちに改善していけそうなことでもあるし。
(最初からデスマの香りがしてもスコープがかわらない、「アジャイル(=短いイテレーション)で」とだけいわれているような、不健全なアジャイルと呼ばれている別の何か(?)の場合、WFよりもひどい状態が続きそうだなあと思った)
このあたり、いろいろ話をしてみたところ、すっきりできたのでよかった。
スクラムマスターってスーパーマン?
スクラムマスターに求められるものって
- Scrumの正しい知識
- 今回のプロジェクトの業務理解
- 妨害からチームを守るための政治力
- チームを束ねるためのコミュニケーション力
数え上げただけでもこれだけあって、本当にこれを全部満たしている人なんているの?!ってなった。
万能すぎて無理。
その後掘り下げて話をしていくうちに
- 知っている人を知っていることが大事なのでは
- 知識は後からでもついてくるのでは
- 一番大切なのは「よいものを作るためにうまくまわしたい!」と思っていることでは
という話になってきた。
スクラムマスターはTeamGeekでいわれている「サーバントリーダー」と似ている部分もあるねという話も出てきた。
実際のスクラムマスターって「任命される」のか「立候補する」のか「外部からコンサル的な役割の人を呼ぶ」か、どれが多いんだろうなあ。
Wiki
GitHubにまとめがあります。
感想
夜の2時間、濃い話をすると集中力が続かない…
お菓子、大事ですね。
今は「概要編」なのでどこまで突っ込んだ話をしていいか手探りの部分もありましたが、年明けからは実践編。
Scrumはもちろん周辺の「現場の環境」について、いろんな話を深めていければいいなあと思っています。
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